特徴special feature

従来のフック等を使用したケーブル引抜（仮フックを使用した場合も同様）は、躯体コンクリートに応力として引張力が発生するのに対し、油圧式ケーブル引抜機を使用したケーブル引抜は、発生する応力が全て圧縮力として躯体コンクリートに伝わる形となります。

また、コンクリートは引張力よりも圧縮力に強いという特性を持つ為、引抜テンションの高くなりがちな古い線路で強度のない人孔躯体のコンクリートにも、油圧式ケーブル引抜機は使用することが出来ます。

1スパン全てのケーブル引抜を油圧式ケーブル引抜機で行なった場合は、従来の工法と比較して倍近い時間がかかりますが、引抜テンションが低下した段階で従来の工法に戻す事で時間の短縮は可能です。

使用箇所Location of use

引抜張力が大きく、人孔内のフック等の設備の破損やワイヤー、ケブラロープ等の破断の可能性があり、破損、破断の際に同じ人孔内の他線路ケーブルや通信ケーブル等を破損させるおそれがある箇所。

経年劣化による腐食等によりフック等の設備そのものに問題があり、引抜張力に耐えられる強度を有していない箇所。

他線路のケーブルや設備がある等の理由により、人孔内が狭小であるなどワイヤー、金車等を使用した従来の方法ではケーブル引抜が出来ない箇所。

人孔躯体のコンクリート強度が小さいかあるいは不明で、アンカーボトル等を使用した仮フック等の設備の設置が不可能な箇所。

従来通りのケーブル引抜作業時の最初の縁切り施工箇所。